各種検査・超音波検査
各種検査・超音波検査
腹部の主な臓器(肝臓・胆嚢・膵臓・左右腎臓・脾臓)の状態に加え、胆管の変化や腹腔内のリンパ節腫脹や腹水の有無も観察します。膀胱に尿をためた状態であれば、膀胱粘膜の確認もいたしますし、子宮・卵巣といった婦人科臓器の状態の観察も描出範囲内で行います。気になる症状が乏しくても、健康診断で肝機能や腎機能の異常が出た方や、尿潜血や尿たんぱくが検出されている方は受診された方がよいでしょう。また、糖尿病を発症された方は膵臓の病気が隠れていることがありますし、悪性疾患(がん)発症のリスクがやや高いことが知られていますので、定期的に検査をお受けになられますようお勧めします。





左右の首の動脈の状態を超音波で観察します。IMC(Intima-media-thickness内膜中膜複合体)の厚さが大切です。計測をして肥厚が認められる場合は、動脈硬化が進行しないようにコレステロールや血圧の治療を進めるとともに、プラークが中等度以上付着していれば血栓予防の治療も必要になります。画像上、可動性がある(動いて見える)プラークや潰瘍形成を疑う変化がある場合や急速な内膜肥厚など、動脈硬化の進行が疑われる所見があれば、ドップラー検査の追加や脳MRI・MRA検査での精密検査が必要になります。糖尿病や脂質異常症で治療中の方、高血圧や肥満のある方は、喫煙中の方で動脈硬化が進むような疾患の指摘をお受けの方は定期的に動脈の状態を確認しましょう。

甲状腺は首の正面にある蝶のような形の甲状腺ホルモンを分泌する大切な臓器です。超音波検査では、腫瘍や炎症などがないかを確認します。検診や診察で甲状腺の腫大(腫れ)やしこりを指摘されたことのある方や甲状腺ホルモン値の異常を指摘された場合は、症状がなくても検査を受けましょう。

乳癌・乳腺症・乳腺線維線腫などの乳腺内の病変の検出のために必要な検査です。小さなものは5mm程度から発見出来ますが、正確な技術と経験に基づいた高い診断能力が必要です。検査日には担当の女性技師が検査を行います。乳腺外来では、所見の診断と結果説明を行います。乳腺外来の診療日には担当の乳腺外科医師 越田佳朋が施行致します。乳腺外来以外の超音波検査の日程では、担当医師が結果説明を行いますが、最終診断と次回の経過観察の日程の指示や治療方針につきましては、乳腺専門医が確認の後に後日書類で結果をお渡ししています。
指先からの簡易採血により血球(白血球、赤血球、血小板)とCRP(C反応性蛋白)値がわかります。白血球数とCRP値で、細菌感染の有無や炎症の強さを判断します。赤血球数では貧血の有無がわかります。血球数全般では、白血病や骨髄異形成症候群・血小板減少症など、感染症以外の疾患の鑑別も行います。
[基準値] 空腹時血糖値80~99㎎/dL 随時血糖値≦200㎎/dL
血液を採取した時点の血液中のブドウ糖濃度(血糖値)がわかります。食後は食事をしていない状態(空腹時)と比べ血糖値が高くなることが多く、空腹時の血糖値を確認する場合、前回の食事から約10時間経過したのちに血液採取をします。随時血糖とは、空腹時以外のタイミングでの血糖値のことです。40~74歳までの方を対象としている特定健診では、空腹時血糖値が100から125mg/dLで特定保健指導が推奨されています。空腹時血糖が126mg/dL以上は「糖尿病型」とされ精密検査や治療が必要です。
[基準値] 4.6~6.2%(NGSP)HbA1cはHb(ヘモグロビン)が血糖と結びついた(糖化)ものです。血糖値が高くなるとたくさんのブドウ糖が赤血球の中のヘモグロビンと結合しますので、血糖値が高いほどヘモグロビンA1c値も大きくなります。赤血球の寿命から推測されるため、過去1~2カ月間の血糖の状態を示すとされます。一定の期間の血糖値の高さを反映しますので、食前食後・運動前後などでの影響は受けず、糖尿病の治療方針の決定や合併症予防のための血糖コントロールの状態の確認や管理に有効とされています。正常値は6.2%未満です。6.3%以上は内科外来での精密検査が必要です。特定健診では基準値が少し異なり、HbA1c 5.6 ~6.4%で特定保健指導、HbA1c 6.5%以上で医療機関の受診が推奨されています。HbA1cが7%以上で長期間経過すると、糖尿病の合併症が発症・悪化しやすくなることが分かっていますので、非常に重要な検査です。
[基準値]陰性(-)
尿中に排泄された糖のことです。血液中の糖は、腎臓で血液から濾過される過程で水分とともに体に再吸収されますが、血糖が異常に増加して限界を超えると、糖が尿中に排泄されます。血糖値が160〜180mg/dLで尿中に糖が出てくるといわれています。尿糖が陽性である場合は、間接的に血糖が高かった状態があったことが推測されます。一方で、尿糖が陽性でも血糖値が正常範囲内である場合は「腎性糖尿」とされます。腎臓の閾値(センサーのようなもの)が低く、血糖値が低くても尿糖陽性となってしまう状況です。腎性糖尿は血糖値が高くありませんので、糖尿病ではありません。腎性糖尿と判明した場合では治療は必要ありません。このような理由から、尿糖陽性になった場合は同時に血糖値を測定することが治療方針を決定する上でも大切です。
[基準値]陰性(-)
腎臓は血液をろ過して尿を作り、体に不必要な老廃物を排出したり、体に必要なタンパク質を血液に戻したりする働きがあります。何らかの理由で腎臓の機能に異常が生じると、通常は再吸収されるべきタンパク質が尿中に排出されてしまうことがありますので、尿蛋白が陽性になった場合は再検査や精密検査を行います。
尿蛋白が陽性となる原因は大きく分けて2つのタイプがあります。
主に腎臓の疾患を考えます。
疾患が無い状態でも、一時的に尿蛋白が陽性になることがあります。これを「生理的タンパク尿」または「一過性蛋白尿」と呼びます。主には、激しい運動後・発熱時や発熱後・薬剤による影響、月経前後などです。基礎疾患がなく、再検査で検出されなくなれば定期的な健康診断での経過観察で差し支えないとされます。閉経前の女性では、月経終了後から7日間程度は経過してから早朝尿で再検査を行うことをお勧めしています。
[基準値]陰性(-)
尿中に赤血球が混入している状態で検出されます。肉眼で明らかに尿の色が赤くなくれも検査で検出されるのが「尿潜血陽性」です。肉眼で明らかに尿が赤い場合は「血尿」と呼ばれます。
腎・尿路系の疾患を考えます。
女性では月経前後の検査などで検出されやすいため十分な間をあけて検査をする必要があります。繰り返し陽性になる場合は、尿中の細胞を調べる検査を必要に応じて行います。尿沈渣検査と尿中細胞診が主に行われます。
心電図検査は、心臓の電気的な活動を測定する基本的な検査です。電極を胸や手足に取り付けて、心拍のリズムや速さを記録します。短時間の検査で不整脈を確認できることがありますが、持続的な不整脈を捉えるためにはホルター心電図(24時間心電図)による追加の検査が必要な場合があります。
胸部・手首・足首に電極を取り付け、心臓の電気信号を記録します。
いずれも痛みはなく、放射線被ばくもない安全な検査です。検査の結果、運動負荷心電図(ランニングマシンや自転車を用いて心臓に負荷をかける検査)や心臓糖音波検査が必要になった場合は、連携医療機関の循環器内科へご紹介を行っています。
心電図は短時間で記録されるため、一時的に起きる不整脈や狭心症の発作をとらえられないことがあります。その場合はホルター心電図や運動負荷検査などを追加します。また、冷えや緊張で心拍数が上がると結果に影響するため、リラックスして検査を受けることが大切です。
心臓は全身に血液を送り出すため、微弱な電気信号を流して1日平均10万回動いています。意識しなくても自律して動き、この動き(心拍)を目に見えるように記録したものが心電図です。皮膚表面に貼った電極から心臓の電気的活動の時間的変化をグラフ化し、その波形や大きさ(強さ)、リズムが診断情報になります。この情報をチェックすることで、心臓が正常に動いているか、不調はないかを把握します。しかし、通常の横になって測定する心電図の場合、医療機関で検査を受けているときの電気信号は感知できますが、日常生活で突発的に起こり治まってしまうような異常な電気信号は感知できません。そこで活躍するのが24時間ホルター心電図です。携帯用の小型心電図装置を24時間身につけて心拍を記録することにより、一過性の異常や、日常生活の動作中に起こる異常を検出することができます。とくに不整脈は出たり出なかったりするため、自覚症状として不整脈や動悸が増えてきているにも関わらず院内での心電図検査で異常が見つからなかった場合にはこの検査が欠かせません。
ホルター心電図検査は、「胸の痛み」「脈の乱れ」「動悸」「一日に心臓が動く回数」などを調べるときに行います。通常の心電図検査ではっきりとした異常所見が見つけられなかった場合・原因がわからない時や、気になる症状が主に夜間に出る場合などに検査を行うことを検討しまです。
食事中、運動時、排便中、安静時、夜中、朝方など様々な条件で、心臓がどのように動いているのかを記録し、解析することで症状の原因を解明します。
心臓から押し出された血液が血管を伝わる速度を測定します。動脈硬化が進んで血管が硬くなると、脈が伝わる速度が速くなるため、この値が高いほど血管年齢が高いと判断されます。また、四肢の血管の詰まり具合の有無も確認できます。血管年齢が高い場合や血管の詰まりが認められた場合は、動脈硬化の進行を防ぐための生活習慣の改善を直ちに開始した方が良いでしょう。喫煙されている方はなるべく早く禁煙に取り組む方が良いとされます。動脈硬化が進行するような基礎疾患の状況が良くない場合には、悪化をふせぐためにも治療を開始します。
症状があり胸部疾患(肺・胸膜・心臓・胸部大動脈などの血管疾患・肋骨や胸郭の異常など)の鑑別・確認が必要な場合と、健康診断で必須とされる場合にいずれも院内で行います。妊娠中の方、妊娠の可能性のある場合はお受けいただけません。
急に発症した胸痛や息苦しさでは、心電図検査と併せて検査が必要になります。
2週間以上咳など呼吸器症状が続き、体調が改善しない場合にも胸部レントゲン検査を検討した方がよいとされています。
また、心不全を疑うような体重増加や浮腫(むくみ)の悪化、ピンク色の痰が出る場合も胸部レントゲン検査を行います。
「スパイロメトリー」という検査で数値を測定して算出されます。機械に息を吹き込む検査です。
努力性肺活量(FVC)/パーセント肺活量(%VC):努力性肺活量(FVC)は目一杯息を吸い込み、できるだけ早く、完全に息を吐ききった空気の総量です。肺の容積を示す指標となり、間質性肺炎などの疾患で肺が膨らみにくくなると低下します。パーセント肺活量(%VC)は、実測の努力性肺活量(FVC)が、予測された努力性肺活量(予測FVC)に対してどのくらいの割合を占めるかを示します。パーセント肺活量(%VC)は80%以上が正常とされ、低下している場合は間質性肺炎など肺が硬くなり膨らみにくくなっている状態が示唆されます。
1秒率(FEV1/FVC%): 努力性肺活量(FVC)に対して、最初の1秒間にどれくらいの量の息を吐き出せるかを割合で示したものです。1秒率が低下している(吐き出すスピードが遅くなる、または1秒間に吐き出せる量が少ない)時は、気道が狭くなっているために空気がスムーズに外に出せない状態を示唆します。年齢に伴い1秒率は低下するとされますが、気管支喘息など閉塞性肺疾患で低下します。これらの測定値と、実年齢、性別、身長などをもとに、専用の計算式で肺年齢が算出されます。肺年齢が低下している場合は、禁煙をする、運動を続けるなど生活習慣の改善を行い、症状に応じ治療や精密検査を開始します。
主に腹痛の精密検査の際に行います。特に、便秘が悪化している、ガスが出ない、悪心・嘔吐もあるなど、腸閉塞が疑われる場合は必要になります。腸閉塞の時は特徴的な腸のガスが認められます(二ボーや小腸ガス)。消化管穿孔の際には、横隔膜の下に黒い空気の影(free air)として映ることがあります。これは緊急性の高い所見です。その他に、腎臓、尿管、膀胱にできた結石の一部は腹部レントゲン検査で石灰化(白い陰影)として映るため、その位置や大きさを確認できます。胆石や腹部大動脈の石灰化もレントゲン検査で映り確認できる場合はあります。健康診断でバリウム検査を受けた後に、指示された下剤を内服しても排便が遅れている際にもバリウム検査での腹部の状況の確認が必要になります。また、金属が付いた異物などを飲み込んでしまった場合にも検査を行う場合があります。
内視鏡検査を受けずにヘリコバクター・ピロリ菌感染の有無を確認する際に尿素呼気試験UBTが行われます。ピロリ菌が持つ「ウレアーゼ」という特殊な酵素の反応の有無を検査で検出します。除菌治療が成功してピロリ菌が胃の中に居なくなっているかどうかの確認の際には、保険適応で受けられます。空腹で行う検査ですので、午前中に受ける場合は朝食を取らずに、午後に受ける場合は昼食を取らずにお越しください。
検査結果は1週間ほどで分かります。検査の前に胃酸を抑える薬(PPIやP-CAB)を内服しているとピロリ菌が居ても陰性となってしまうため、事前に(少なくても2週間以上、できれば4週間以上)に休薬していることが条件です。
内視鏡検査を受けずに胃がんのリスクを評価するための血液検査で、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染の有無を同時胃粘膜の萎縮度合いを確認できます。
胃粘膜の萎縮度合いは「ペプシノゲンI/Ⅱ」という物質の数値を組み合わせて、胃がんのリスクをAからDの4つのグループに分類します。
この検査だけでは、胃がんの有無の診断はできませんので、B群~D群の結果が出た場合は、胃粘膜の状況を内視鏡検査で確認する必要があります。また、除菌完了後や胃酸を抑える薬を内服中である場合、胃の手術後の状態では正確な判定が出来ません。
検査は保険適応外でので、人間ドックなどで受けます。自治体からの補助で受けられ場合もありますので、確認されると良いでしょう。
鼻や喉から採取するインフルエンザウイルス、新型コロナウイルス、マイコプラズマ肺炎・溶連菌(A群β溶血連鎖球菌)検査の迅速検査(10分程度で結果が出る検査)を行っています。百日咳やノロウイルス感染症などその他の感染症については、必要に応じ採血検査や検便検査が実施されますが、検査センターへ検体を提出するため結果の確認までに1週間程度かかります。
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