一般内科
一般内科

日常生活の中で比較的遭遇しやすい風邪などの急性症状や慢性疾患の継続的な治療とコントロールを行っています。また専門的な高度医療が必要な場合は、連携する専門の医療機関へご紹介し、適切な治療や精密検査を受けていただけるようにする役割も担っています。以下に内科でよく見られる症状を挙げています。複数の症状が出ていて「何科を受診したらよいかわからない」といった場合など、お悩みの際はまずはお気軽にご相談ください。

インフルエンザ感染症・新型コロナ感染症・A群β溶血連鎖球菌感染症・マイコプラズマ感染症については、院内で迅速診断ができます。疑わしい症状の方については、院内ですぐに検査を行い、結果を治療に役立てています。特にインフルエンザ感染の場合、早期に診断がつけば、抗ウイルス薬の使用により治療を早く開始することが出来ます。従来の検出キットでは発熱から24時間は感染していても陰性になることがありましたが、当院採用の高感度迅速診断システムでは、発熱からインフルエンザウイルスの検出までの時間が6時間から可能になり、今までより短縮されております。また、AI判定搭載インフルエンザ検査機器「nodoca」を用いる場合は発症から2時間で判定でき、のどのカメラ撮影だけでインフルエンザ感染が判定できます(A型かB型かは判定できません)。これらの検査では、以前よりも早い段階で診断がつき、確認のために翌日再度受診する必要がなくなりました。それに伴い治療が早期に開始できる可能性があります。
当院では、急性炎症の指標である白血球数と炎症の度合いを示すCRP値の結果を院内の当日の採血でお知らせすることが出来ます。発熱を伴った感染症や炎症が疑われる疾患・病態に対し、診察やレントゲン検査などと併せて必要と判断された場合に検査を行い診断に役立てます。風邪の主な原因は、ウイルスとされています。感染者の咳やくしゃみなどによって飛散したウイルスの付着した飛沫を吸い込んだり、ウイルスが付着した手指や物を介して粘膜に接触したりすることで体内に侵入・増殖し、発症します。原因となるウイルスは非常に多く、その種類や流行時期によって症状の現れ方は違います。小児科ではありませんので、すべてのウイルスを検査確認することは行いませんが、発症した時期の状況やご体調にあわせて診療を進めていきます。
これらの症状がいくつか現れて、辛い全身状態があるときは風邪症候群かもしれませんので、ご相談ください。
新型コロナ感染症(COVID19)は感染法上の位置づけが5類に移行されましたが、完全に収束することはなく、流行を周期的に繰り返しています。発熱や感冒症状が出現した場合は、流行状況に関わらず新型コロナ感染症(COVID19)の感染は考えなければなりません。当院では核酸検査(等温核酸増幅法)と抗原検査の2種類の迅速検査を導入しており、10~15分程度で感染の有無の判定が受けられます。インフルエンザの迅速検査と同時に受ける事も出来ます。陽性と判定された場合は、呼吸状態により重症度を判定、症状に合わせ、治療を行っています。
体温が通常の平熱範囲(成人で一般的に36.0〜37.0℃とされますが個人差があります)を超えて上昇する状態を指します。私たちの体温は、脳の視床下部にある「体温調節中枢」によって常に調整されていますが、ウイルスや細菌の侵入、または体内の炎症反応などの刺激を受けると、この体温調節中枢が体温の“新たな基準点”を引き上げるため、結果として発熱が起こります。発熱は私たちの体が外敵に対抗しようとする防御反応のひとつ、つまり「身体が戦っている証拠」です。また一方で、熱中症のような環境変化や脱水でも体温が上がる場合もあります。
急性の発熱はまずは感染症を鑑別にあげます。主な熱源としては呼吸器感染症・消化器感染症・泌尿器感染症があげられます。
咽頭痛・咳・痰・鼻汁・頭痛など主に胸部から上のカタル症状や異常を伴います。原因としてはウイルス感染症が多く、溶連菌などの細菌感染症のこともあります。下を向くと頭重感が悪化する場合は副鼻腔炎の併発も疑われます。また、高熱・食欲低下・呼吸苦が悪化している場合は肺炎も鑑別として重要です。その他、強い頭痛・項部硬直・神経症状がある場合は髄膜炎も考えます。
下痢・腹痛・悪心嘔吐・発熱がある場合に疑われます。転がり回るような強い腹痛や血便がある場合は病原大腸菌感染症の感染を疑います。冬場はノロウイルス感染症も流行します。生魚を食べ数時間して持続的な心窩部痛・胃痛が出現した場合は、胃アニサキス症のこともあります。
膀胱炎では発熱がないのが一般的です。悪寒に伴う高い熱が急激に認められた場合は腎盂腎炎を考え検査・治療を行います。背中の腎臓に近い部分を叩くと痛みが走り、左右差がある場合は特に強く疑います(殴打痛)。
感染症ではない急性の発熱ではその他、白血病などの血液疾患・リウマチなどの自己免疫性疾患の急性発症・薬剤性による発熱などもあまり多くはありませんが鑑別が必要となります。
治療にも関わらず慢性的に発熱が続く場合は、結核などの慢性感染症・がんなどの悪性疾患・リウマチなどの自己免疫性疾患・亜急性甲状腺炎などを考え症状と併せて総合的に鑑別を行います。
このような全身状態の悪化を伴う場合は、単なる風邪ではなく重篤な疾患が隠れている時があり、早めの対応が必要です。発熱の場合や気になる症状が続くときは、いつでもご相談ください。
頭痛は日常的な症状です。「片頭痛」の持病を持っている方も多いかもしれませんが、中には重大な病気が隠れている場合があります。
次のような頭痛がある場合は、早めに受診してください。場合によっては救急受診が勧められます。
このような場合は、脳の病気など緊急の対応が必要なことがあります。症状が強い場合は無理に動かずご自宅から救急車などで脳神経外科や神経内科のある総合病院を受診するようにお勧めしています。
持続したり、日に日に悪化したりする場合、朝起きぬけの頭痛が続く場合などは脳MRI・MRA検査などの精密検査をお勧めしています。緊急性を要する場合は、当日直ちに基幹病院へ受診して頂きます。緊急で入院や治療が必要でない場合は、原因や悪化要因を伺い治療を進めて参ります。すでに「片頭痛」の診断がついている場合は、予防薬の他に漢方薬も使用し日常生活にさしつかえないような管理を目指します。頭痛がつらくて頻繁に飲み続けていると、かえって“薬の飲みすぎが原因の頭痛”が起こり、頭痛が慢性化してしまうことがあります。この状態を「薬物乱用頭痛」と呼びます。頭痛が出るたびに鎮痛薬を内服すると症状は軽快しますが、薬が切れてくると、また頭痛が起こりやすくなります。痛みが苦痛で再度薬を飲むような状態となり、この繰り返しで“ほぼ毎日”や“1日中”頭痛が続き、薬も手放せなくなってしまうことがあります。
このように、もともとの「片頭痛」や「緊張型頭痛」に、薬の飲みすぎによる頭痛が重なり、頭痛の回数や痛みの程度が悪化し治療が難しくなる場合は、治療薬を漢方薬に置き換えたり、頭痛の予防薬を開始したり、生活習慣の見直しなどにより頭痛の頻度を抑えるようにしながら、解熱鎮痛剤の使用頻度をなるべく少なくしていくようにします。当院では、解熱鎮痛薬の使い方も含めて、頭痛との上手な付き合い方を一緒に考えていきます。その他、「頚椎症」や「ストレートネック」では首や肩の筋肉が収縮し続け血流が悪くなることで“締め付けられるような頭痛”や“頭重感(頭が重い感じ)”が続き、いわゆる緊張型頭痛の一因になるとされます。
めまいは、どこに原因があるかによって大きく「中枢性めまい」と「末梢性めまい」に分けられます。その他に「不整脈」などの循環器疾患、「低血糖」などの代謝疾患、「脱水」や「熱中症」、睡眠不足や「更年期障害」など全身疾患が影響して生じるめまいもあります。主に脳梗塞や脳出血、脳腫瘍など脳の中枢神経の障害で起こるめまいが「中枢性めまい」です。ろれつが回らない、顔や手足のしびれ・まひが出る、物が二重に見える、まっすぐ歩けない、ふらつきが強くて立てない、頭痛を伴うなどの場合に疑います。重篤な疾患が隠れている場合がありますので、連携医療機関へ精密検査を依頼します。
一方で、内耳や三半規管、前庭神経など、耳が原因で生じるめまいが「抹消性めまい」で、「良性発作性頭位めまい症」や「メニエール病」、「前庭神経炎」などが代表的で、天井がくるくる回るような“回転性”のめまいの時に疑います。その他の特徴的な症状では、起き上がるなど、頭の位置が動いた時に動かした時にめまいが悪化する、耳鳴りや耳がつまった感じ・聞こえにくさも伴うことがあります。頻度としては「末梢性めまい」が多いとされますが、「中枢性めまい」と見分けることがとても重要です。
ダニやハウスダストなどが原因となる通年性アレルギーは季節に関係なく症状が出ます。花粉症は一年中花粉が飛散しているわけではないため、季節性アレルギーとも呼ばれています。アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎を生じ、スギやヒノキなどの花粉がアレルゲン(抗原)となって、鼻汁・鼻づまり・目のかゆみ・異物感・充血、涙、立て続けのくしゃみなどの症状を引き起こします。個人差はありますが、皮膚装用や湿疹の悪化・下痢などの消化器症状の悪化を生じることもあります。
春先はスギ・ヒノキ花粉、夏はイネ科、秋はブタクサなど、季節によって花粉の種類が異なりますが、複数の花粉にアレルギーがみられる方も少なくありません。鼻炎症状の持続により、喘息が悪化する・鼻が詰まり口呼吸になることによりのどを傷めやすくなる場合もありますので、症状がひどい時はきちんとした治療により良い状態を維持することが大切です。治療により副鼻腔炎(蓄のう症)の併発を減らすことも出来ます。
アレルギーのある花粉が飛散する時期に、水のような「鼻水」・繰り返す「くしゃみ」・鼻づまり・眼のかゆみなどが続く場合は花粉症(季節性アレルギー)を考えますが、ダニやハウスダストなどが原因の通年性アレルギー性鼻炎が、どちらも混在していることもしばしばあります。風邪と大きく違うのは、発熱を伴わず長く続くことと、多くは痒みを伴う点です。くしゃみや鼻水などの症状により、頻繁に鼻をかむことで、粘膜を傷つけて鼻出血が起こる場合もあります。かゆみのため目をこすったりしているうちに痛みを伴い、ゴロゴロとした異物感を生じ結膜が充血してまぶたが腫れるなどの、眼の症状が現われることもあります。ほかにも咳や喉・皮膚のかゆみ、口の中の腫れ、ひどい場合には頭痛、倦怠感、微熱、下痢、体や顔のほてりなどを伴うこともあります。これらの不快な症状によって、勉強や仕事、家事に集中できなかったり、よく眠れなかったりなど、日常生活に支障が出てきます。そのため、花粉症はしっかりと治療して症状を抑えることが大切です。
花粉症の人の中には、果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中やのどにかゆみやしびれ、むくみなどが現れることがあります。これは、口腔アレルギー症候群と呼ばれており、花粉アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)と、果物や野菜に含まれるアレルゲンが似ているために起こると考えられています。
アレルギーのスクリーニング検査として「View39」という血液検査を採用しています。
「View39」は、採血検査により主要なアレルゲン39種類を同時に測定することで、おおよそ1週間後に結果が確認できます。必要に応じて、追加の項目を検査することもあります。いずれも保険適応となり小学生から可能で、世田谷区の場合は高校生までは無料、大学生以降は5000円程度(初再診料別・3割負担)でできます。金属や薬剤など項目にない詳細な検査でプリックテストやパッチテストなど、より詳細な検査が必要な場合は、連携医療機関に紹介も行っています。
| 室内塵 | ヤケヒョウダニ、コナヒョウダニ、ハウスダスト1 |
|---|---|
| 動物 | ネコ皮膚、イヌ皮膚 |
| 昆虫 | ゴキブリ、ガ |
| 樹木花粉 | スギ、ハンノキ、ヒノキ、シラカンバ |
| イネ科花粉 | カモガヤ、オオアワガエリ |
| 雑草花粉 | ブタクサ、ヨモギ |
| 真菌 | アルテルナリア、アスペルギルス、カンジダ |
| その他 | ラテックス |
| 卵 | ランパク※※、オボムコイド |
|---|---|
| 牛乳 | ミルク※※ |
| 小麦 | 小麦※※ |
| 豆・殻・種実類 | ゴマ※、米、ソバ※※、大豆※、ピーナッツ※※ |
| 野菜・果物 | トマト、バナナ※、キウイ※、リンゴ、モモ※ |
| 魚類 | マグロ、サケ※、サバ※ |
| 肉類 | 牛肉※、豚肉※、鶏肉※ |
| 甲殻類 | エビ※※、カニ※※ |
※※…特定原材料 ※…特定原材料に準ずるもの
まずはアレルゲンをできる限り避けます。花粉症時期はマスクやゴーグルも有効です。ハウスダストアレルギーでは、カーペットやラグの除去やこまめな掃除も行えると良いでしょう。カビアレルギーの場合は、換気や乾燥・カビ掃除も有効と考えられます。その上で、症状が続く場合は、抗ヒスタミン剤などの薬剤治療を行います。効果が不十分である時は、ロイコトリエン受容体拮抗薬や漢方薬・点鼻薬・点眼薬なども併用します。
舌下免疫療法は、あらかじめアレルギーを起こす抗原を含む薬剤を毎日少しずつ舌下に投与する事により、アレルギーを引き起こす物質に慣れさせアレルギー症状を起こさせない治療方法です。現在保険診療で対応できる薬剤はスギ花粉症に対するシダキュア®とダニアレルギーに対するミティキュア®とアシテア®です。長引くアレルギー症状でお悩みの方にとっては、アレルギー症状そのものが軽減され起きにくくなる、画期的な治療法です。当院でも治療を受ける事ができますので、長年アレルギー症状でお悩みの方は、お気軽にご相談下さい。他施設でアレルギー検査をお受けの場合はその結果をお持ち下さい。※妊娠中・授乳中・重篤な喘息やアナフィラキシーの既往がある場合などで舌下免疫療法が受けられない場合があります。
2025年のノーベル生理学・医学賞を受賞された坂口先生の研究は制御系T細胞に関するものでした。制御系T細胞が増えるとアレルギー症状が和らぐことが確認されており、制御系T細胞の分化誘導に腸内フローラが産生する酪酸が関与していることが判明しています。酪酸は酪酸菌が産生します。酪酸菌を多く含む食品(ぬか漬けなど)と食物繊維・オリゴ糖などをバランスよく取ることもアレルギー症状緩和・抑制に効果が期待できます。
子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因です。感染後ウイルスは神経節に潜んでいますが、疲れやストレスなどウイルス増殖を封じ込めている体の免疫力が下がったときに再びウイルスが活動を始めることによって起こります。
通常神経節に潜んだウイルスは体の左右どちらかの神経の流れに沿って増殖するため、数日の神経痛の後に痛みに沿った帯状に水泡を伴った発疹が出現します。神経痛は自発痛(何もしなくても痛い状態)で、ピリピリやチクチク・ズキズキやうずくような痛みが続きます。また痛みの近くのリンパ節が腫れることもあります。ウイルスによって神経が傷つくことで、発疹がひいても神経痛が長期間にわたって続くことがあります(帯状疱疹後神経痛)。痛みが続くことはとても辛く、後遺症を残さないためにも早く治療に入ることが大切です。帯状疱疹が現れる場所によって、難聴・顔面神経まひ・角膜炎・網膜炎などの合併症が重篤になることがあります。
50歳以上の人を対象に乾燥組み換えワクチン(シングリックス®)を接種することで、発症リスクが抑えられるようになりました。このワクチンは2か月の間隔をあけて2回接種することで、帯状疱疹の発症が抑えられる効果が期待されます。自治体によっては1回の接種毎に補助も受けられます。
膀胱は、やわらかく伸縮性のある粘膜が伸び縮みすることによって、尿をためる役割を果たしています。膀胱炎は、尿道から入り込んだ細菌が膀胱内で繁殖し、膀胱粘膜に炎症を起こす病気です。原因としては大腸菌のことが多く、繰り返すうちに耐性菌や真菌などが原因になる場合もあります。稀ではありますが、一部の抗アレルギー薬や抗がん剤などの薬剤が影響したり、放射線治療の副作用などで発症する場合があります。
冷え・疲れ・ストレスは免疫の低下につながり発症の3大リスクともされます。また、トイレに行かずに我慢をする・飲水が少なく脱水が続く、なども膀胱の中の細菌が増殖しやすく悪化要因となります。また、女性は尿道の出口から膀胱までの距離が短く、膀胱炎を起こしやすい傾向があります。
頻尿(何度もトイレに行きたくなる)・残尿感(トイレに行ったがまだ行きたい感じがする)・白濁尿(尿の色が透明ではなく混濁している)や血尿(尿に血が混じる)・排尿時の痛み・下腹部不快感といった膀胱刺激症状があらわれます。悪化することで寒気と高熱をともなう腎盂腎炎を引き起こすこともあります。女性の約半数の方が、生涯に一度はかかるといわれるほど女性に起こりやすい病気です。様子を見ているうちに悪化するなど、受診のタイミングが遅れがちな傾向にありますが、膀胱炎のほとんどは、薬の服用によって比較的短期間で治まるため、排尿時に何らかの違和感を覚えたら、早めに受診してご相談下さい。
問診と診察のあと、院内で尿検査を行い尿中の白血球や潜血を確認します。月経中の場合は検査が出来ませんので、総合的に判断し治療を検討します。主に抗生剤の内服を行いますが、症状によっては漢方薬を追加したり、泌尿器科での精密検査をお勧めする場合もあります。
動悸とは主に心臓の鼓動を不規則に感じる状態を指します。動悸の原因はさまざまで、不整脈など心臓のリズムの異常や貧血や甲状腺の異常など全身の疾患、ストレスや緊張・不安など心の状態によるもの、カフェインの多い飲み物や喫煙、過度の飲酒、睡眠不足などの生活習慣の影響から生じるものなどがあり、心臓の病気だけとは限りません。
動悸が繰り返し起こり持続する場合、症状が強い場合や動悸に加えて、胸の痛み・息苦しさ・冷や汗・めまい・意識が遠のく感じなどを伴う時は早めに受診を検討し、症状が強く進行性の場合は、救急車を要請することも考えましょう。緊急性が乏しく危険な不整脈や重篤な疾患が否定的であれば、問診と診察、レントゲン検査や心電図検査を行って原因検索を進めます。必要な場合は症状に応じ治療を行い、生活指導と経過観察を行ってまいります。
検査で大きな異常が見つからず、心臓や肺などに明らかな病気がないのに、胸の痛みや締めつけ感や胸の奥の違和感が続く場合があります。“検査では重大な病気はみられないが胸の不快感が続く”時や“ストレスや不安があり、のどや胸のつかえ感を伴う”時に「咽喉頭異常感症」とされる場合があります。耳鼻咽喉科や内科で詳しく調べても、腫瘍などのはっきりした病気が見つからない点が大切です。「咽喉頭異常感症」には漢方薬の半夏厚朴湯の内服で症状が和らぐ場合があります。胃酸の逆流症状が伴い症状を悪化させている場合は、胃酸を抑えるH2ブロッカーやPPI(プロトンポンプ阻害薬)・P-CAB(カリウムイオン競合型アシッドブロッカー)などを併用することで、症状の改善・緩和を目指します。
“息が苦しい”、“少し動いただけで息が上がる”と感じる症状を指します。坂道や階段など動作の際に一時的に息が弾む軽い症状では、運動不足や加齢など生理的な反応のこともありますが、少しの動作でも息苦しさ出現したり、悪化傾向で症状が続く場合は、原因になる疾患が無いか調べる必要があります。
まずは、お困りの症状について伺い詳細な問診による経過の聞き取りと丁寧な内科診察も行います。健康診断を受診している場合は、その結果の確認を致します。必要な場合、胸部レントゲン検査や心電図検査・血液検査・呼吸機能検査などを行います。原因疾患は様々で、肺など呼吸器疾患や心臓など循環器疾患、貧血や甲状腺機能などの血液や代謝疾患、筋力の低下や運動不足や加齢に伴う体力低下、不安やストレスなど心の不調なども鑑別にあがります。当院では緊急を要する重篤な疾患がない事を確認しながら、症状に併せて治療を進めて参ります。
体が重い、すぐ疲れる、動くのが辛いなどの状態は“だるさ”や“全身倦怠感”と呼ばれます。一時的な疲れのこともありますが、体や心の疾患や不調が隠れていることもあり、原因になっている疾患が無いかの確認が必要となります。
若年層では貧血や血液疾患、甲状腺疾患、リウマチや膠原病なども鑑別が必要になる場合があります。若年層では貧血や血液疾患、甲状腺疾患、リウマチや膠原病なども鑑別が必要になる場合があります。糖尿病も若年で発症するタイプもありますので、血糖値の確認もします。40歳代以降では、糖尿病など生活習慣病の他に肝臓や腎臓の病気、心臓や肺の病気、感染症や癌など悪性疾患を鑑別する必要があります。全身倦怠感やだるさが日に日に悪化したり、改善なく長く続いたりする場合、その他、息切れや動悸、発熱、体重減少、黄疸、むくみなど、他の全身症状を伴う時は早めにご受診下さい。原因になるような疾患がはっきりしない場合は、睡眠不足や過労、運動不足、不規則な生活、ストレスなど、お酒の飲みすぎなど生活習慣の乱れによるものや更年期時期に伴う体調不良を考えます。普段から過労を避けなるべく休養を取り、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。また、カフェインを含まない水分をこまめに摂り脱水を避けることも大切です。内科的な疾患が確認できない場合に、うつ病や不安障害など、心の不調がだるさの形であらわれることもあります。気分の落ち込みが続く、何をしても楽しくない、眠れない、食欲がないといった症状が続く場合は漢方薬や抗不安薬などによる治療やメンタルクリニックでの治療も検討します。治療は、ご相談しながら進めます。
休んでも良くならず、だるさが続き仕事や家事に支障が出ている時や、発熱・体重減少・寝汗・むくみ・息切れ・動悸・黄疸など全身症状を伴う場合は早めにご相談下さい。
ダイエットや運動を特にしておらず、意図していないのに体重が減っていく状態をいいます。ダイエットや運動を特にしておらず、意図していないのに体重が減っていく状態をいいます。大切なのは、食事はきちんと摂れているのか、摂れていないのかの確認です。食欲はあるのに体重が落ちていくケースでは、甲状腺機能亢進症のように代謝が亢進している場合をまず考えます。その他に下痢や脂肪便などがあり栄養の吸収がうまくいっていない状態や慢性的な炎症性疾患や糖尿病、がんなどでも体重減少が認められる場合があります。食べているのに急に痩せてきた時や、発汗の増加や動悸・全身倦怠感や手の震え・微熱や下痢など全身症状を伴う場合は早めにご相談下さい。一方、食欲がなく少ししか食べられない、途中で満腹感がでてしまうなど摂取量そのものが減っているケースでは、胃腸の症状による食事量の低下を考え、胃もたれやむかつき、腹痛、飲み込みにくさなどの消化器症状が無いか確認いたします。そもそも食思不振があって食べる気が起きない場合は、甲状腺機能低下症や副腎不全・亜鉛低下症など代謝のバランスの崩れや、精神的な不調や気分の落ち込みなど胃腸以外の原因についても調べる必要があります。明らかな基礎疾患や原因が確認できない場合は、加齢や生活生活習の変化も考えます。
ここ数か月で食事量が明らかに減っている場合や少し食べただけで苦しくなる、すぐお腹が張る場合、吐き気・腹痛・便通異常など消化器症もある場合は早めにご相談下さい。ここ数か月で食事量が明らかに減っている場合や少し食べただけで苦しくなる、すぐお腹が張る場合、吐き気・腹痛・便通異常など消化器症もある場合は早めにご相談下さい。また、気分の落ち込みや不眠とともに痩せてきたり、食欲はあるのに体重が落ち続けていたりする、食欲がない、食事量の低下と体重減少が続いている、だるさ・発熱・咳などほかの症状もある場合も詳細を伺います。当院では、問診や診察に加えて、血液検査や尿検査、必要に応じて腹部超音波検査など画像検査を行い、体重減少の原因を丁寧に調べます。
「頚椎症」は、椎体(首の骨)や椎間板などが年齢や負担によって変化し、首の痛みや肩こり、腕のしびれなどを起こす状態をまとめた名前です。こうした変化により、後頭部の鈍い痛みや頭重感として感じられることがあり、「筋緊張性頭痛」と併せて症状が悪化している場合もあります。
本来、頸椎(首の骨)にみられるゆるやかなカーブが失われ、直線に近い状態になっている頸椎を指します。スマートフォンの使用などによる長時間のうつむき姿勢により生じるとされ、頭の重さが分散できず慢性的な肩こりや頭重感・後頚部痛の悪化要因になる場合があります。「頸椎症」や「ストレートネック」が疑われる場合は、連携している医療機関の整形外科へご紹介も致します。
ふくらはぎや足の裏、太ももの筋肉が急にギューッと縮んで強い痛みを感じる状態のことを指します。医学的には、有痛性の筋けいれんの一種とされ、就寝中だけではなく、運動の最中や運動のあとでも起こります。“つる”部分の循環障害などいくつかの要因が重なって生じるとされ、運動不足の状態も過剰な運動も症状出現のきっかけになる場合があります。その他、筋肉の疲労や冷えや脱水、ナトリウム・カリウム・マグネシウムなどミネラルバランスの乱れ、加齢に伴う筋力や血流の低下、筋膜(筋肉を覆う部分)の肥厚、電解質やミネラルバランスの乱れ、薬の影響、慢性の腎臓・肝臓・心臓の病気などの関与があるとされます。
まず足がつってしまう頻度や状況、服用しているお薬などを丁寧にうかがいます。必要に応じて血液検査で電解質や腎機能、肝機能、血糖などを確認します。血行障害の原因が閉塞性動脈硬化症など血管疾患の場合は、治療適応も含め血管外科での診療が必要になります。また、脊柱管狭窄症など整形外科疾患が必要な場合もありますので、その際は連携医療機関へご紹介いたします。明らかな基礎疾患がない場合は、脱水の補正やストレッチの指導、ご自身でできるリンパマッサージのご提案など生活指導を行っています。それでも強い症状がある場合は、芍薬甘草湯などによる治療を行います。なお、芍薬甘草湯は“甘草”を多く含む漢方薬のため、内服に当たっては必要最小限(1日1~2袋まで)にするようにお勧めし、他の漢方薬との飲み合わせについても確認して処方を行います。
“足のつり(こむら返り)”は、完全に予防することは難しいですが、シャワーだけで済まさず入浴で体を温め就寝前に軽いストレッチをする、脱水にならないようカフェインを含まない水分をこまめに摂る、適度なミネラル補給を心がける、足の冷えを防ぎ、無理な姿勢や急な運動を避けるなどに注意して頻度を減らす事ができます。“いつもの事だから”や“年のせい”と思って我慢される方もいらっしゃるかもしれません。きちんと対応することで辛い症状が改善する場合もあります。気になる方は一度ご相談ください。
肌のうるおい不足や、肌への刺激により、乾燥や赤み・かゆみ・ヒリヒリ感などのトラブルが出ている状態のことをいいます。皮膚科でご相談される方も多いと思いますが、皮膚そのものだけでなく、生活習慣の乱れや睡眠不足、偏った食事や腸内環境の乱れ、ホルモンバランスの変化、ストレスや自律神経の乱れや生活習慣病などの基礎疾患や服用中の薬の影響など体の内側の状態が関わっていることがあります。
肌の状態を確認しながら、生活習慣や体調、服用中のお薬などを丁寧におうかがいします。必要に応じて血液検査などで内科的な原因を確認します。甲状腺機能や亜鉛欠乏症などがあれば治療を行い、塗り薬や漢方薬などの飲み薬で治療を行っていきます。“皮膚科に行くほどではないかも”と迷うような場合や、“内科通院の際に同時に治療したい”場合でも、遠慮なくご相談ください。
“寝つけない(入眠困難)”、“夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)”、“朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)”などの状態が1ヶ月以上続いた場合は「不眠症」とし、翌日の活動に支障が出てしまっている際には治療が必要なことがあります。“ぐっすり眠った感じがしない”ような 熟眠感の欠如を感じる状態については、自身が感じる“よく眠れたかどうか”と、脳波や睡眠時間などの客観的なデータが必ずしも一致しないことが示されており、「不眠症・睡眠障害」の中の一つの症状・訴え」として位置づける方向に整理されてきています。“熟眠感”には個人差がありますし、年齢とともに必要な睡眠時間は減ってくるとされますので、治療は“熟睡感”や眠った時間を追いかけるのではなく、睡眠障害が翌日の活動に支障がない程度まで改善することを目指し、薬だけに頼らない治療を進めて参ります。
「睡眠障害」は、「高血圧」や「糖尿病」「睡眠時無呼吸症候群」など、内科的疾患の増悪とも関係があることも多いため、“眠れない”時や、“日中の眠気がつらい”等といった睡眠の悩みに対しても内科診療を行っております。特に頻回な「中途覚醒」には「睡眠時無呼吸症候群」や「過活動膀胱」などの疾患が隠れている場合がありますので、経過を確認しながら、必要な検査も検討します。
カフェインやチョコレートなど目が覚める食品を夕方以降も摂取している場合にも「睡眠障害」が悪化します。カフェインはコーヒーや紅茶・緑茶・ウーロン茶・番茶やほうじ茶にも含まれます。その他、エナジードリンクやコーラにも含まれ、半減期は個人差があり3~7時間とされます。“寝つきが悪い”や“寝ても途中で目が覚める”などの症状でお困りの場合は、まずはカフェイン飲料を朝と昼の1杯ずつに減らし、その他の水分摂取や夕方以降の休憩時にはカフェインが含まれないものに変更するようにしましょう。
人間の体内時計がつくるサーカディアンリズムは、“24時間より少し長めで、だいたい25時間前後”とされ、現実の1日は24時間で社会活動が行われていますので、自然に任せると体内時計は毎日少しずつずれてしまい、だんだん夜型に傾きやすくなるとされます。「睡眠障害」を悪化させない方法として、朝起きる時間をなるべくそろえた方が良いでしょう。太陽の光が網膜を通過すると身体の中の神経伝達物質の“メラトニン”が減り、目が覚めます。その後14~16時間程度かけて“メラトニン”が身体に溜まっていくことで眠くなります。メラトニンは、脳の松果体から分泌される「体内時計ホルモン」で、眠気を促す役割があります。一方で、夜に強い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑えられ、体が昼間と勘違いしてしまい、寝つきが悪くなることがあります。太陽の光に匹敵するような強い光として、コンビニエンスストアのよう明るい照明には注意が必要です。
生活習慣を改善しても辛い症状が続く時は、薬による治療を検討しますが、当院ではベンゾジアゼピン系の睡眠薬を最初から安易に使用しない方針としています。これらの薬はよく効く反面、内服したあとの記憶障害や、長く飲み続けることで依存や中止時の離脱症状、効き目が弱くなる“慣れ(耐性)”が生じることが知られています。特に高齢の方では、日中のふらつきや転倒、転倒による骨折、認知機能の低下、だるさやぼんやりした感じやせん妄などの副症状が問題とされています。“寝つきが悪い”や、“なかなか寝付けない”など「入眠障害」の症状でベンゾジアゼピン系睡眠薬を使用しない場合は、抑肝散や半夏厚朴湯などの漢方薬が有効な場合があります。また、近年登場しているメラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬は、体内時計や覚醒の仕組みに働きかけることで、睡眠リズムを整えて自然に近い睡眠を得られるように促します。漢方薬の治療加えて治療することも検討します。当院ではお困りの症状に対し、治療薬の特長や効果について説明を行い、相談しながら治療を進めて参ります。
誰でも一時的に気分が沈んだり、不安になったりすることはあります。背景には、仕事や学校・家庭でのストレスや環境の変化や生活リズムの乱れや睡眠不足、病気による体調不良や責任感が強くがんばり過ぎてしまう性格傾向など、さまざまな要因が関わっていることがあるとされます。また、症状が長く続く時や、今までこれまで好きだったことに関心がわかないなどの場合、うつ病や適応障害・不安症などの心の病気が隠れていることもあります。一方で、甲状腺機能低下症や副腎不全・亜鉛低下症などの内科的疾患や更年期障害の症状の影響として、気分が落ち込んだり不安を感じやすくなったりします。
当院では、気分の落ち込みや不安のご相談もお受けしています。
まずは現在のつらい症状について伺い、生活状況やきっかけや睡眠や食欲などの状況を丁寧に確認いたします。健康診断の結果や過去の採血のデータを確認し、必要に応じて血液検査などを行い治療が必要な内科的疾患が隠れていないかを確認します。検査結果や経過を確認しながら、生活リズムの整え方などを一緒に考え、必要な方には薬による治療を行います。またご希望に応じ、連携している専門の心療内科・精神科へもご紹介いたします。特に更年期時期(閉経前後のおよそ10年間)は、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が大きく揺れながら急激に減っていき、この変化が気分の落ち込みや不安感と深く関係しているとされます。更年期時期の症状が強い場合は、更年期障害に対する治療も並行して行っていきます。
ちょっとしたことで腹が立ったり自分でイライラを抑えらなかったりする状態が続く場合は、心だけでなく、からだの不調が隠れていることがあります。ストレスや性格の問題だけでなく、ホルモンバランスの変化や睡眠不足、生活習慣病などが関係しているかもしれません。
症状が悪化したきっかけや時期について伺い、どのような場面で強く“イライラしてしまう”か、を確認します。また、必要に応じて貧血や甲状腺機能の異常などないかを確認します。原因や背景に合わせて、生活リズムや眠り方の整え方、ストレスとの付き合い方の工夫も一緒に考え、必要な場合には漢方薬や内科で扱えるお薬を用いて症状を和らげていきます。更年期障害の影響が大きければ、症状にあった漢方薬の他にプラセンタ注射などの治療も検討していきます。
強い不安やうつ状態、感情のコントロールが難しい場合には、心療内科・精神科と連携しながら治療を進めていきます。イライラしやすい自分を責めてしまう方も多いですが、それは決して“気が短いから”ではありません。“最近イライラが増えた”や、“小さな事で周りに当たってしまう”など、お困りの症状について早めに遠慮なくご相談ください。
日常的な“冷え”は内科診療においてご相談が多い症状の一つです。日常的な“冷え”は内科診療においてご相談が多い症状の一つです。“手足が冷たい”“体が温まりにくい”といった“冷え”は、単なる“冷え性”と言われる体質だけでなく、動脈硬化による血流障害や自律神経の関与、ホルモンバランスの崩れなど内科的疾患の影響で症状が悪化していることがあります。
当院では、“冷え”について、まずはいつくらいからどの部位が冷えて辛いかを伺います。そのうえで、必要に応じて血液検査を行い甲状腺機能や血糖値・脂質の異常などが無いか確認いたします。また、動脈硬化による血流障害が疑われる場合は、脈波検査により、血管の詰まり具合や“血管年齢”を評価します。喫煙は血行障害による冷えの一因になりますので、禁煙をお勧めしています。禁煙が難しい場合は当院で行われている禁煙外来もご利用下さい。冷えの原因に応じて、貧血や甲状腺などの基礎疾患の治療を行います。食事などの生活習慣や運動習慣、衣類や入浴などの工夫も含め、体の内側と外側の両面から冷えの改善を目指しますが、症状が辛い場合は、“冷え”の治療に特化した漢方薬による治療も行って参ります。
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