生活習慣病・健診異常
生活習慣病・健診異常
健康診断や検診で再検査や精密検査・受診をすすめられた場合は、症状がなくても放置せず早めにご相談ください。受診の際は健診結果をお持ちください。結果の内容を確認しながら、必要な検査や経過観察について丁寧にご説明いたします。結果の内容が分からず受診を迷うような場合もお気軽にご相談ください。

生活習慣の乱れに始まり、内臓脂肪の増加・肥満→インスリン抵抗性→高血糖・脂質異常症・高血圧→糖尿病・脂肪肝・動脈硬化・・・・・と病態が連鎖して進行する状態を指します。様々な病態が顕在化してしまう前に、検診などで今の状態を把握し、少しでも早く改善に取り組むことが大切です。

生活習慣病は、過食、偏食などの不健康な食生活や運動不足、嗜好品(タバコ、お酒など)の過剰摂取、ストレスなどの生活習慣の不摂生が主な原因で起こってくる慢性疾患です。最初は自覚症状の無い場合がほとんどです。代表的な生活習慣病には糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症(痛風)などがあります。それらのコントロールが不良のまま経過すると、最終的に慢性腎臓病や動脈硬化による血管疾患(脳梗塞や心筋梗塞、大動脈解離など)を発症してしまいます。
高カロリー、高脂肪、高塩分、高糖分などのバランスの欠いた食事や過食などが習慣化すると、肥満や脂質異常症、高血圧、糖尿病などのリスクが高まります。
不足する栄養素(ビタミン、ミネラル、食物繊維など)があると、身体の機能が正常に働かなくなり、病気のリスクが増加します。特に亜鉛の不足は、身体を保つために必要なたんぱく質の合成に障害を生じるリスクがあります。

高血圧の原因は遺伝的素因を背景に生活習慣が関与しているとされます。メタボリックシンドロームとの関連では、肥満細胞から血圧を上げる物質も分泌されることが分かってきました。一方で、他に原因のある二次性高血圧が10%程度含まれるとされ、治療にあたっては基礎疾患の把握や鑑別が必要です。血圧の高い状態が続くと、血管が早く傷み、動脈硬化が進みます。動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞・慢性腎臓病(CKD)など重大な疾患が起こり、治療が必要な基礎疾患が増え、日常生活に支障が出るようになります。糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を合併している場合や、喫煙習慣のある方は、高血圧症のみの方より動脈硬化が早く進行してしまう危険性がありますのでより一層の注意が必要です。当院では、運動・食事などの生活習慣、睡眠時間やストレスの有無など社会的背景、合併症や既往歴などを伺い、必要があれば薬物療法を行い、血圧が適切な範囲で経過できるように診療を進めて参ります。

健康診断・検診で多くの方が指摘される項目に、脂質異常症があります。そのうち中性脂肪はメタボリックシンドロームの診断基準の一つにもなっています。脂質異常症は食生活の乱れが原因のものばかりでなく、甲状腺疾患やネフローゼ症候群など内臓疾患に伴う場合、遺伝的素因による場合など、原因は様々です。 当院では、甲状腺疾患の鑑別(甲状腺エコー検査・甲状腺ホルモンの測定)や腎臓内科医による診療も行っております。患者さんのそれぞれ異なる背景に基づいた適切な治療を患者さんご自身と相談しながら進めて参ります。
また、長くコレステロールや中性脂肪の薬を内服されている方で、ご自身の動脈硬化がどの程度進んでいるかご存じない方もいらっしゃるかと思います。外来で行う採血から脂質のデーターをきちんと管理することはもちろん大切ですが、動脈硬化の状態を知ることも重要です。当院では、脂質異常症や高血圧・糖尿病など動脈硬化を引き起す疾患のある方や、メタボリックシンドロームの方に頸動脈エコー検査による動脈血管内膜の状態の確認をお勧めしています。検査でプラークと言われる血管内皮の肥厚や隆起が見つかることがあります。プラークでも不安定なものは、はがれて脳へ向かうと脳梗塞を起こす危険がありますし、頸動脈でプラークが見つかる場合は他の血管でもプラークがあることも考えられます。頸動脈にプラークが見つかるケースでは、狭心症や心筋梗塞の発症リスクが高くなるという報告もあります。当院の診療では、ご自身の血管の状態を正しく知った上で内服治療を進めることが出来ます。その他、動脈硬化の程度は血管年齢で推測することもでき、血管年齢は主に以下の方法で測定されます。
血管年齢は血管のしなやかさを示すとされ知ることは大切です。血管年齢が若返ることは難しいですが、基礎疾患の治療を続け生活習慣の改善に取り組むことで、血管の動脈硬化を年齢とともに悪化させずに維持する事を目指せます。

血液中の尿酸の値が高くなりすぎると、尿酸が結晶となり関節内に析出します。手足の端の方は冷えやすく、析出した結晶が何らかの原因で剥がれ落ちたりすることで激しい炎症を起こします。それが痛風発作です。炎症を起こした関節は腫れ上がり激痛になります。風が吹いても痛いと言われるほどです。関節の次に尿酸の結晶がたまりやすいのは、腎臓です。痛風発作のような痛みはなくても、尿酸値を正常範囲内にしておかないと、痛風腎や慢性腎臓病(CKD)、尿路結石を引き起します。 また、尿酸値が高い状態に生活習慣病を合併することで動脈硬化が進むといわれています。尿酸そのものが血管にダメージを与える危険性も指摘されています。血液中の尿酸が高い状態を治療しないで放置していると、心血管疾患(狭心症や心筋梗塞)・脳卒中なども増えてしまうことになりかねないのです。高尿酸血症は薬の内服で改善できます。しかし、急激に血液中の尿酸値を下げてしまうと、痛風発作を起こしてしまうことがありますので、尿酸値はゆっくり下げ、持続して治療を行います。 痛風発作の時は、血液中の尿酸値が正常範囲内のこともあり、まずは痛みと痛みの原因になっている炎症を取る治療を行います。尿酸値が正常になっても、内服を止めてしまうと再度血液中の尿酸が上昇し、痛風発作を繰り返します。内服治療と同時に日常生活での注意も大切です。①肥満があれば減量する、②なるべく水分を摂り脱水にならないように気を付ける、③尿酸値上昇の原因になる高プリン体の食品を控える、④尿が酸性にならないように野菜などの食品摂取を心がける、⑤飲酒を控える、などに留意することで尿酸値の上昇と痛風発作の再発を防ぐ事が出来ます。
“肥満気味”や“最近太ってきた”という状態は、健康診断でも指摘されますし、誰でも気になるところです。またメタボリックシンドロームにつながることがありますので、生活習慣を見直しが必要な場合があります。原因疾患がなければ、日々の生活習慣の積み重ねが体重増加につながっている場合が多いとされます。特に血糖値を急激に上げやすい“高GI食品”や加工された糖質(炭水化物)を多く含む食品摂取が過剰であると太りやすいとされます。当院では食べ方や食事内容の見直しを中心に、無理なく続けられる方法で改善を目指す指導を行っています。必要に応じ、2型糖尿病の方にはGLP-1治療薬を使用します。該当しない場合は、保険診療でのGLP-1治療薬は使用できず自費診療のみとなります。肥満外来でGLP-1治療薬をご利用になりたい場合は、連携医療機関へご紹介いたしております。
原因として、まずは生活環境や習慣によるものを考えます。暑い環境や下痢などによる水分喪失量の増加や、普段から飲水量が少ない場合、アルコールやカフェインばかりの摂取になり脱水が補正されない状態が続く場合、喫煙習慣なども要因の一つになります。一方、糖尿病などの代謝・内分泌の疾患や腎臓や心臓の病気、利尿剤など薬の副作用、シェーグレン症候群など膠原病、鼻づまりに伴う口呼吸なども原因になります。
まずは症状が悪化した経過について詳しく問診を行い、尿の量の変化やむくみや発熱の有無、体重の変化、服用中のお薬、生活習慣などを確認します。必要に応じて血圧や体重、血液検査や尿検査で血糖値や電解質、腎機能などを調べ、更に詳しい検査や治療が必要な場合は連携しているそれぞれの専門医療機関へご紹介いたします。
水分は一度に大量に飲むのではなく、少しずつ回数を分けて飲みましょう。アルコールやカフェイン飲料には利尿作用があり、脱水の補正には適していません。飲み過ぎには注意しましょう。室内では加湿を行い、口呼吸が多い方は鼻の病気や睡眠中のいびきの有無も含めて念のためご相談いただくと安心です。
まず、自分の健康状態・体の状態を知ることが重要です。症状が特になくても日頃から定期的な健康診断を受け、自身の血圧や血糖値、コレステロール値などを把握しましょう。
食生活は、生活習慣病予防の基本中の基本です。バランスの取れた食生活を心がけましょう。
運動は、肥満解消だけでなく、血圧や血糖値の改善にもつながります。無理なく続けられる運動を見つけて毎日少しでも実施することが大切です。
喫煙は血管を傷つけ、生活習慣病のリスクを上げてしまいます。飲酒も適量を心がけることが重要です。
最も効果的な予防策の一つです。禁煙外来の利用も検討しましょう。禁煙外来で使用できる薬剤には、飲み薬チャンピックス®(バレニクリン)と張り薬ニコチネルTTS®(ニコチン)があり、いずれにも保険診療が適応されますが、禁煙治療が保険適用されるには、いくつかの条件をすべて満たす必要があります。
飲酒量は適量を守り、休肝日を設けましょう。厚生労働省のガイドラインでは、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を男性で1日あたり平均純アルコール量40g以上、女性で1日あたり平均純アルコール量20g以上と定めています。ただし、これらは個々人の許容量を示すものではなく、飲酒量が少ないほど健康リスクは低減するとされています。特に、体質的にアルコールに弱い人、女性、高齢者はアルコール分解速度が遅く影響を受けやすいため、男性より少なめの純アルコール量10g程度が推奨されています。
強い飲酒欲求は、①飢え(空腹の状態)②渇き(脱水の状態)③疲れ(過労)の状態で起こるとされます。①~③の条件が揃ってしまわないようにすることで強い飲酒欲求を減らせます。そのためには、極端な空腹は避ける、カフェイン以外の飲み物でこまめに飲水をする、過労をさけ睡眠時間を十分に確保することが効果的です。
お酒には様々な種類のがんのリスクを高めることが、数々の研究で明らかになっています。
世界保健機関(WHO)も、アルコール飲料中のエタノールとその代謝産物であるアセトアルデヒドの両方に発がん性があると認定しています。このように考えると飲酒量は少なければ少ないほど良いと言えるでしょう。
かつて「アルコール依存症」と呼ばれていたもので、アルコールを摂取するときのコントロールが難しくなり、飲酒によって様々な社会的・身体的な問題が引き起こされる状態を指す疾患名です。アルコールという「薬物」によって脳が影響を受け、飲酒を一度始めると止まらなくなるのが特徴です。アルコール使用障害の治療の基本は断酒ですが、アルコールはどこででも手に入るため難しいとされます。自身でのコントロールが困難で、治療を希望される場合は、専門外来のある医療機関受診を検討しましょう。
毎日の生活でストレスを全く無くすことは難しいものです。一方で過剰なストレスは病気のリスクを高める要因となりますので、趣味を持つなどリラックスする時間を作り、多少のストレスには付き合いながら過ごすように大らかに捉えるようにすると良いでしょう。
心身の健康維持のために、十分な睡眠時間・質の良い睡眠を確保することは大切です。カフェインには覚醒作用がありますので、寝つきの悪さを感じる方はカフェインを含む飲み物は減らし、朝と昼の1杯ずつ程度にすると良いでしょう。カフェインの半減期には個人差があり、3~7時間とされています。また、睡眠直前の入浴は目が覚めてしまうため、入眠時間の1時間ほど前には済ませておきましょう。明るすぎる照明により脳は昼間だと錯覚し、睡眠物質のメラトニンの分泌が抑制され目が覚めてしまいますので避けるようにしましょう。適切とされる睡眠時間には個人差があり、ある程度の睡眠不足には適応できる能力を持っているとされますが、睡眠障害が週に3日以上、1ヶ月以上続き、日中の活動に支障をきたす場合に不眠症と診断され、治療が検討されます。治療はまず生活習慣の改善から始め、必要に応じて薬物療法や精神療法が検討されます。
当院では、漢方薬を含め症状に併せた治療を行っております。眠剤には処方制限のため
長期に処方できないものがあります。転居などで転院の上、継続処方をご希望の場合は、前回の処方履歴の確認が必要になりますので、お薬手帳や紹介状などをお持ち下さい。
主に生活習慣の改善と薬物療法の組み合わせで行われます。
TOP